概要
韓国の歴史に刻まれた暗い影、兄弟福祉院事件は、1970年代から80年代にかけてプサンで発生した大規模な人権侵害事件です。一見すると福祉施設を装いながら、実際には不労者や障害者、孤児といった社会の弱者を強制的に収容し、強制労働や暴行、性的虐待を繰り返していました。この事件は、近年世界中で大ヒットしたドラマ『イカゲーム』の元ネタではないかという憶測を呼び、その衝撃的な共通点が注目されています。
当初は戦後の混乱期に孤児を保護する目的で設立された兄弟福祉院でしたが、朴正煕大統領政権下の内務部訓令第410号によって、社会の厄介者を排除する施設へと変貌。アジア競技大会やソウルオリンピックを控えた社会浄化の名の下、多くの人々が不当に連行され、劣悪な環境で命を落としました。公式の死亡者数は657人に上り、一部の遺体は300万から500万ウォンで医科大学の解剖用遺体として売却されていたという驚くべき事実も明らかになっています。
事件は1986年に検事の目撃によって発覚し、院長パク・イングンが逮捕されるも、その後の裁判では軽微な判決に終わり、彼は再び福祉事業を再開するという信じられない展開を見せました。しかし、2012年以降、被害者たちの声が再び社会を動かし、2022年には政府の真実和解のための過去史整理委員会によって、ようやく公権力による人権侵害事件であったと公式に認定されました。
この動画では、兄弟福祉院事件の詳細を深掘りしつつ、イカゲームとの間に見られる社会的弱者の搾取、国家による抑圧、閉鎖的な環境での支配構造といった共通点を分析します。さらに、日本の岡山厚生園事件、アメリカのウィローブルック事件、ルーマニアのルーマニア孤児虐待事件など、世界各地で起きた類似の人権侵害事例も紹介。これらの事件が、いかに人間の尊厳を奪い、社会の闇を浮き彫りにしたのか、その真相に迫ります。