概要

2015年に発生した和歌山小5男児殺害事件は、当時社会に大きな衝撃を与え、加害者の精神状態と判決の妥当性について多くの疑問を投げかけました。本動画では、この事件を入り口に、犯罪における精神鑑定の役割と、心神喪失心神耗弱といった概念が刑事責任にどう影響するのかを深く掘り下げます。被害者遺族の「なぜ加害者が減刑されるのか」という切実な問いに対し、日本の司法制度がどのように向き合っているのかを解説します。

動画では、和歌山小5男児殺害事件の加害者中村奥州の異常な言動や、統合失調症自閉スペクトラム症といった診断が下された経緯が詳細に語られます。また、精神鑑定が単なる「免罪符」ではなく、行為者が自身の行為の善悪を認識し、それを制御する能力(責任能力)があったかを厳密に判断するための重要なプロセスであることが、刑法39条の解説とともに明らかにされます。医療観察法といった、無罪となった場合の社会復帰支援の仕組みも紹介されます。

さらに、神戸市北区5人殺傷事件における「哲学的ゾンビ」の妄想や、現在も審理が続く大津保護司殺害事件といった具体的な事例を通じて、精神疾患が絡む犯罪の複雑さが浮き彫りになります。これらの事件は、単に罰を与えるだけでなく、「なぜ事件が起きたのか」「どうすれば再発を防げるのか」という社会的な問いを私たちに突きつけます。加害者の背景にある社会的な問題や、被害者感情との間で揺れ動く司法の現状に迫り、視聴者に深い考察を促します。